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いつまで大企業で消耗してんの?

転職成功までのプロセス、転職エージェントの感想、30代での転職の苦労、キャリア感、大企業から脱出する心構え、その他諸々について書いています。 新卒で専門商社(3年)→財閥系一部上場メーカー(9年)→ベンチャー

自分語り14 東日本大震災の影響2

土曜日の夜に東京に帰って来て、土日はネットでニュースをずっと見ていた。月曜日に出社して工場の被災が想像以上に激しいことがわかった。私は当時大手から小規模まで膨大な数のユーザーを担当していた。震災後の2、3日は被災へのお見舞いの電話が多くてまだ優しかった。問題は、震災の衝撃が落ち着いてきて、状況が判明してからだった。

私の会社はある分野で世界シェアが非常に高い素材を扱っていた。この素材の供給が止まるといろんな最終製品のラインが止まるので、動向が注目されていた。

震災後数日してわかったのは、被災状況が激しく震災前の生産能力には戻らないことだった。つまり、部品の供給が一部滞るということだ。プレスリリースをした途端、大口ユーザーから材料を確保しろという要求が殺到した。

私の元にもユーザーや代理店から問い合わせが殺到した。工場がどうなっているのか。いつから供給が再開するのか。怒涛のように問い合わせが来て、会社に乗り込んでくるお客さんもいた。地道に信頼関係を築いて来たユーザーとの関係を壊したくないので、できるだけお客さんへの質問に答えたかった。しかし、会社の上層部から工場の情報は全く降りてこなかった。担当レベルには何も教えてもらえず、とにかくユーザーを抑えろという指令だけ与えられた。まるで実弾が飛び交っている戦場に徒手空拳で放り込まれたような感じだった。お客さんからは状況を教えろという問い合わせ、それに対して上司に状況を質問しても、何の回答も帰ってこないし、状況も教えてもらえず、何とか止めろと言われる。板挟みになりストレスがマックスになった。

今思うと、会社の上層部の考え方もわからなくはない。当時は業界で動向が注目されていた。担当レベルから情報が漏れると業界が混乱するし、供給責任を果たさないということで訴訟問題になるかもしれない、株価にも影響するかもしれない、などなど、デリケートな問題があったと思う。

とはいえ、私は現場でユーザーの矢面に立たされてだいぶ精神をやられた。材料の取り合いになり、工場も本社も大混乱していた。ある日、同じ部署のパワハラ先輩がエンドユーザーに出荷できる材料の情報を渡してしまった。その情報がエンドユーザーから私が担当していた直接顧客に流れた。私は会社の指示を守って、直接顧客に情報を流さなかったので、なぜエンドユーザーには情報を流して、自分たちには情報を流さないのだと、クレームを受けた。

その話をパワハラ先輩にして状況を確認したところ、自分はそんな情報を流していない、ふざけるなと逆ギレされた。しかし、そのパワハラ先輩の名前が出ているエンドユーザーのメールを、直接顧客から転送されており、そのメールを突きつけて自白させて謝らせた。

この経験も結構衝撃的だった。私は当時31歳でそのパワハラ先輩は40代だった。高卒なので役職にはついていなかったが、いつも偉そうにしている自分より10歳以上も年上の奴が、いざとなったら嘘をついて、逆ギレして後輩を見殺しにするんだと思うと、こんな奴のパワハラに教育だと思って耐えて来たことが馬鹿らしく感じるようになった。

そんな見捨てられるような経験が積み重なったが、震災後の非常事態でお客さんのために何とか仕事をしなければいけないという使命感もあり、ストレスを感じながらも仕事に向き合っていた。ユーザー数は多くて、さらに震災後の対応が続いており超激務だった。

震災から2ヶ月くらい経って、工場も何とか稼働して、材料確保問題も落ち着いた。その時会社がやっているメンタルヘルス診断があった。ウェブで質問に答えて数日後、テストの結果が非常に悪いので一度カウンセリングを受けろとのメールが来た。