いつまで大企業で消耗してんの?

転職成功までのプロセス、転職エージェントの感想、30代での転職の苦労、キャリア感、大企業から脱出する心構え、その他諸々について書いています。 新卒で専門商社(3年)→財閥系一部上場メーカー(9年)→ベンチャー

よくわかる人工知能

d.hatena.ne.jp
次の会社に行くまでの間の時間は家族との時間と勉強に使うことにしている。次の仕事では新規事業の立ち上げを行う。新規事業といえばAI、IoT、ビッグデータ、ロボットなんかがキーワードになる。というわけでここら辺の最新の情報を仕入れたいと思って、まず「よくかる人工知能」って本を買って読んでみた。

よくわかる人工知能 最先端の人だけが知っているディープラーニングのひみつ


ちなみにこの著者のブログを、少し前にバズった、レールに乗った人生は嫌だって言って大学を中退して企業した石田さんのブログについて、この著者が言及した記事がバズっている時に知った。

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これ。

その時はまだ次の会社に受かってなかったし、人工知能について勉強するなんて思ってなかったんだけど、いつの間にかこの人が書いた本を読んで世界を学ぶことになる。なんか不思議だね。

内容は人工知能の業界で活躍している人たちとの対談を通して、今の日本の人工知能の最先端の研究がどうなっているか解説してくれている。

私の人工知能についての知識は、2000年代初頭に学部で心理学を専攻していた時に、認知心理学の授業で人間が世界を認知する仕組みを理解して、それを真似してコンピューターに世界を認知させようと研究している人たちがいるってことを勉強したところからあんまり進展していない。シンギュラリティってバズワードをよく聞くようになったなって認識がある程度。

認知心理学では、人間は犬を見たら犬という動物だと認知できるけど、実はこれは結構すごいことで、4本足で毛が生えていて尻尾があってハアハアしてなどの特徴がある動物を犬と認知しているけど、猫とかロバとかも特徴的には似ているのに、なんで犬とねこは違うって区別できるんだろう。しかも、大型犬も小型犬も全部犬だとわかるんだけど、なんで全く形が違うのに犬と認知できるのかよくわからない。コンピューターに犬を認知させようとしても、一度おぼえた犬は判別できるけど初めて見た動物を犬と認知できるようにプログラムするのは非常に難しいね。みたいな勉強をした記憶がある。

その時代から15年経って、googleが猫を認識したってことがニュースになってたりして、その話はこの本の中にも出てくるんだけど、ようやくコンピューターが認知できる時代が来たなってことを思った。

これを可能にしたのが、最近よく聞くディープラーニング。情報をとにかくぶち込んで、人工知能に学習させていく。人の脳ならよくわからない仕組みで効率的に覚えていくんだけど、人工知能は脳を再現できないから、力技で覚えていく。

少し前までは考えられなかったけど、ムーアの法則に従って半導体の回路はどんどん細くなって処理能力があがって来て、なんか人工知能って本当に使えるようになって来ているんじゃないの?ってことを理解した。

私はエンジニアではないので理論的な難しいことは理解できなかったけど、人工知能が向かっていく未来はわかった。ビジネスサイドの人間としては、この流れをどうビジネスにつなげるかを考えるのが仕事なんだろうなと思った。

対談している人たちは日本の人工知能研究者の最前線の人で、知識のない私が読んでもなんとなくわかるように書いてあるので、人工知能とは何かを学んで、今何が起ころうとしているのかを知りたい人には最適だと思いました。そんなとこ。じゃあの。